製造元 | Biocon Limited |
主成分 | シクロスポリン50mg |
内容量 | 30錠(1箱) |
関連薬 | Atopica アトピカ50mg / アトペックス |
分類 | アトピー・炎症 |
シクロフィルミー50rは、犬の免疫異常によって生じるアトピー性皮膚炎を緩和するための治療薬で、犬のアトピー治療薬の代表格ともいえる犬用医薬品です。
アトピー性皮膚炎は、一度発症すると完治が困難と言われています。それは人間も犬も同様。そのため、よいアトピー治療薬を見つけ、症状とうまく付き合いながらペットの健康を守っていくことが求められるのです。
シクロフィルミーは、動物医薬品のアトピー性皮膚炎症状を緩和するノバルティス社「アトピカ(Atopica)」と同主成分となるシクロスポリン配合の免疫抑制剤です。 人用医薬品「ネオーラル」のジェネリック製品でもあります。
シクロスポリンは、免疫を担当するリンパ球の働きを強力に抑制する作用があります。
アレルゲンに対して過剰に反応してしまう免疫系皮膚細胞の働きを抑制し、皮膚の赤みやかゆみなどのアトピー性皮膚炎の症状を緩和します。
ダニやカビといったアレルゲン物質に対する免疫異常によって生じるアトピー性皮膚炎は原因がハッキリしないことも多いため、アトピー治療薬でまず症状を抑えることが非常に重要です。
とくに生まれつき皮膚が弱い犬に発症しやすいといわれています。
主成分となるシクロスポリンは、世界で初めて臨床応用された免疫抑制剤で、人のアトピー治療薬として1987年から使用されており、日本では犬用のアトピー薬として2006年から使用開始されました。すでに高い定評を得ています。
シクロフィルミー50r以外にも同じ成分を主としたアトピー治療薬が発売されており、それだけ安心して利用できる医薬品と言えます。
◎シクロフィルミーの用法用量◎
●食餌から2時間以上あけて空腹時に投与します。
●投与後2時間は餌を与えないでください。
●投与を開始して4週間以降に症状の改善がみられた場合には、症状に応じて投与間隔を隔日または週2回に減らすことができます。投与期間は8週間を超えないこと。
1日1回体重1kgに対してシクロスポリン5mgを基準量とし、下記の量を4週間連続経口投与します。
体重(kg) | |
投与量 | |
2kg〜3kg | 10mgを1カプセル |
3kg〜4kg | 10mgを2カプセル |
4kg〜8kg | 25mgを1カプセル |
8kg〜15kg | 50mgを1カプセル |
15kg〜29kg | 100mgを1カプセル |
29kg〜36kg | 50mg、100mgを各1カプセル |
36kg〜55kg | 100mgを2カプセル |
◎犬アトピー性皮膚炎とは?◎
犬アトピー性皮膚炎とは、アレルギー体質の犬に発症する傾向のある激しいかゆみや皮膚の赤みを伴う皮膚炎です。眼や口の周り、耳、脇の下、お腹、足の先端などに起こります。
アトピー性皮膚炎が慢性化すると、皮膚があれて湿疹が見られるようになったり、細菌や真菌の二次感染などを引き起こします。
また、外耳炎や結膜炎などの合併症を引き起こす場合もあります。
完全に治癒させることは難しく、炎症やかゆみを抑えるための薬物療法が基本となります。
保湿による皮膚のバリア機能の正常化や、原因となっているアレルゲンとの接触を回避する事も大切です。
◎注意事項◎
●要指示医薬品のため、獣医師の指示により使用してください。
●定められた用法・用量を厳守してください。
●症状の改善は通常4週間から6週間で見られますが、4週間を経過しても改善が見られない場合には、使用を中止してください。
●シクロフィルミーは主にTリンパ球に由来する犬の免疫抑制剤ですので、使用により犬の免疫機能が損なわれる可能性があります。慎重に使用してください。
●使用前には血液検査にて肝臓などの機能の検査をし、必要に応じて本剤の血中濃度のモニターを行ってください。
◎ペットに対する注意事項◎
●6ヶ月齢未満および体重2kg未満の犬、妊娠中および授乳中のメス犬には投与しないでください。
●利尿剤などカリウムを含む薬剤や食事との併用は避けてください。
●食物アレルギーの症例には投与しないでください。
●季節性のアトピー性皮膚炎には有効性が認められていないので投与しないでください。
●ノミアレルギー性皮膚炎を併発している場合は、完治するまでシクロフィルミーを投与しないでください。
●皮膚、全身等の感染症がある場合は、悪化する可能性があるため、それらが完治するまでシクロフィルミーを投与しないでください。
●投与中の生ワクチン接種は禁忌です。不活化ワクチンは免疫応答が阻害される可能性があるため、慎重に接種してください。
●糖尿病が疑われる犬には使用しないでください。
●悪性腫瘍の病歴または疑いのある犬には使用しないでください。
◎シクロフィルミーの副作用◎
●皮膚のいぼ状病変、被毛状態の変化や、歯肉、耳介、肉球に変化がみられる場合があります。
●食欲不振、嘔吐、軟便、下痢などの胃腸障害がみられる場合があります(軽度から中程度)。
●腎機能や肝機能に影響がでる場合があります。
●血液脂質が増加する場合がありますので、血中脂質が高くなった場合は食事の脂質を制限して、無脂肪・低脂肪食にしてください。